理事長ブログ

ワークショップを開催

4月に某人材育成・教育研修会社に依頼し、2回目となる施設長・管理者およびサブメンバー合同ワークショップを開催しました。

(人材育成・教育研修会社という書き方は、その会社の意向でこんな表現になってますが、なぜ社名を出さないのか、ちょっと不思議です・・・、みんな知っている会社です・・・)

ワークショップの報告書が某会社から届きましたので、今回はその話です。

ワークショップのねらいは以下の通りです。

①施設長・管理者とサブメンバーが合同で、共通のフレームワークを活用し、組織のありたい姿を話し合い、今後の取り組み課題について、共通の認識を持ち、具体的な組織開発のシナリオを作成する。

②そのプロセスを通じて、お互いの前提にあるものの見方・考え方、大切にしている価値観についての自己理解・相互理解を深め、共通の目標を共に目指す縦横の関係性を強化する。

③マネジメント職ではないサブメンバーの方々に、組織の問題解決に取り組むことが、組織の一員としての自身の役割であることをしっかり理解いただき、共に職場を良くする仲間であることを自覚してもらう。

法人は全体を統括していますが、各拠点・事業所は、職員と利用者さまの場です。職員も1日のうちの大半を過ごす職場ですから、みんなでより良くしてもらいたい・・・、そう思っています。
ただ、どこの職場もそうでしょうが、業務に追われ、なかなか相互理解を深め、共通の目標を共に目指すという風土をつくっていくのは難しいと感じているのではないでしょうか。

「人は育つもの」ですが、主任・中堅職員と呼ばれる立場の職員は「育てるもの」と考えて、うちの法人では、30年近くこの会社のコンサルタント、トレーナーに関わってもらい、そこには力を入れてきたつもりです。

外部招聘しょうへいしなくても、自分たちでもやろうと思えばできますが、きちんとした外部のトレーナーがつかないと、ねらいからはずれたり、業務の延長になりやらされ感が でたり、なかなかうまくいきません。いつも思いますが、参加者の思いを引き出し、言語化し、共感共有の輪を広げていく技は、さすがです。

参考までに、以下はトレーナーからのトレーニングレポートです。

校正段階で友人に読んでもらいましたが、「これをオープンにしていいんですか」という感想でした。参考になり、みんながより良くなっていけるのなら幸いですから・・・と返事をしました。

〇研修のねらいと背景
2023年に引き続き、拠点単位での職場ぐるみワークショップを6名の施設長・管理者とそのサブメンバー各2~3名を交え、計20名で開催した。

〇皆さんにお伝えした2日間のねらいは以下の通り
1:施設長・管理者とサブメンバーが合同で、共通のフレームワークを活用し、組織のありたい姿を話し合い、今後の取り組み課題について、共通の認識を持ち、具体的な組織開発のシナリオを作成する。
2:そのプロセスを通じて、お互いの前提にあるものの見方・考え方、大切にしている価値観についての自己理解・相互理解を深め、共通の目標を共に目指す縦横の関係性を強化する。

〇研修の運営方針は以下の通り
マネジメント職ではないサブメンバーの方々に、組織の問題解決に取り組むことが、組織の一員としての自身の役割であることをしっかり理解いただき、共に職場を良くする仲間であることを自覚してもらうことを主眼に2日間のワークショップを運営した。

〇ねらいに照らしたトレーナー所感

①共通のフレームワークに基づき、ステップを追って職場の問題解決を考えることができた
それぞれが、自分の見える範囲で問題を捉え、共通の目標も不明瞭なまま、日常の業務に忙殺されていた方が多く、今回、改めて共通のフレームに基づき、職場メンバーの声も参考に、一緒に職場の問題を認識する場になった。また、施設長・管理者が目指す職場の姿やその背景にある思いなどをじっくり聴くことで、普段言われていることの意味やこれから取り組むべきことの優先順位をすり合わせることができた。

②他拠点の方々の問題意識や悩みを聴くことで、視野が広がった
これまで、自身の施設だけの問題だと思っていたことが、法人全体の共通の悩みだということが理解できた。それによって、自分たちだけではないという安心感と共に法人を良くしていく仲間だという思いを持つことができた。また、施設長や管理者の方々と視界を合わせる機会にもなり、今まで下の立場で文句を言っていれば良かった状態から、マネジメント層と共に自分たちの職場を良くしていくことが自分の責務だと理解する機会になった。

③さらなる組織力の向上には、参加メンバー以外の巻き込みが必要
今回の参加メンバー間では、職場の問題についての共通認識ができ、今後の打ち手についても、“あとはやるだけ”というレベルまで具体的にすることができた。ただ、ワークショップに参加していないメンバーとの温度差は残るため、彼ら自身が“選ばれた”という自負を持ちながらも、現場の人たちの気持ちを置き去りにしない配慮も必要となる。今回1人ではない“チーム”をつくることができたので、ぜひ、お互いに助け合いながら、職場を良くする活動を行っていただきたい。

〇受講者・組織の特徴

①取り組み姿勢は
真摯しんしで真面目、職場を良くしたいという思いの強い方ばかり⇒冒頭の共通項探しゲームからお互いに胸襟を開いて関わることで、すぐにグループの関係性は打ち解けたものとなった。特に前回は他拠点の方との対話は盛り上がるものの、自拠点内での対話になると空気が固まるグループもあったが、今回はそのような場面は見られず、お互いに終始一貫して言いたいことが言える安心感が形成されていた。

②対人感受性の高い方が多い
仕事柄かとは思うものの、ある方の悩みに対して、自分事で一緒に悩み、その解決策を考えたり、施設長の思いと真意を聴く中で、一緒に涙する方も数多く見られた。今後取り組むことの中身は、ある種“当たり前のことをしっかりやっていく”ということが多いものの、結局は忙しい中、それを本気でやるかどうかが分かれ道になる。その際、やはり、この人たちと一緒に良くしていくのだという思いを持てるかどうかが非常に重要になる。今回、お手並み拝見という冷めた見方をする方はおらず、自分事でしっかり共感して考えられる方が多かった。

③自身の過去を振り返る経験自体が無い方も存在した
今回、研修があることで、初めて自分の過去を棚卸し、自己分析を行った方も何名か存在した。そして、お互いの言葉の背景をその経験も含めてしっかり聴くという体験自体も初めての方が多かった。改めて、自己理解が深まったという声と共に、他者を深く理解することの難しさと重要性、そして、他者の根っこにある思いに触れると協力したくなる自分がいることに気付く方が多かった。

〇今後の研修実施に向けた申し送り
鶯園さまのワークショップも2回目となり、ある程度の型ができつつある。今後、新しい組織を立ち上げたり、大きく構成員が変わる際の立ち上げ期のチームづくり研修として 活用いただけるものになったと思われる。

〇受講者の感想
Aさん:自分は今サービス管理者で、皆さんから話を聞く立場でありながら、話し出したら長くなり、まとめられないところが、今回の研修で改めて自分の改善点かと思いました今後話を聞かせていただく時にもどんな風に声をかけたらその方が気持ちよく話してくださるかとか、声のトーンであったり、表情であったりいろいろ観察しながらできるようになったらいいなと改めて思いました。本当にありがとうございました。

Bさん:今回初めて自分史を作ってみて、自分の山と谷を描きました。谷はもう明確に私の中ではあったものだったのですが、3人で話すことで山の部分っていうのはやっぱりいろんな仕事をして、経験してきて山になったのだと分かり、自分を振り返るのにすごくいい経験になりました。

Cさん:一昨年行われたワークショップが私の中ではとても良い研修で、自分たちの施設をより良くしていこうって気持ちがみんなで共有できたと話をさせていただいたところ、理事長がすぐに人材育成・教育研修会社にオーダーを出してくださって、この会が実現できました。本当にとても嬉しかったです。この2日間、私たちのグループだけでなく、皆さん、本当に自分たちの施設についていろいろな問題だったり、良いことだったり悪いことだったり、いろんな話ができたと思います。これは貴重な経験だと思いますので、これを活かして明日からまたみんなで法人を盛り上げながら頑張っていきたいと思います。

Dさん:今回、ワークショップの途中で私の人生相談まで行っていただき、皆さんちょっと暗くなってしまったと思いながらも、こうしたらどうだというアドバイスをもらったりしました。そして、どうしたらみんなでこれからの施設を良くしていけるのかを話し合えたのはとても良かったと思います。私自身の最終目標は「頑張らない」ということに決めました。明日から頑張り過ぎずやっていきたいと思います。

Eさん:まず私自身の今回明確になったことは会議でニコニコしてしゃべらない。そしてその代わり毎日皆さんにはあいさつをするということです。これはもうはっきりしたのでやりやすいなと思ってます。2日間ありがとうございます。

Fさん:今回初めて人材育成・教育研修会社の研修を受けさせていただきました。自分のことを分析して自分の考える癖とかも改めて気付いたこともありました。あと、施設の課題をみんなで一緒に共有して、明日から私は小さなこと、組織の一員として小さなことから言葉と明るいあいさつで、あいさつおばさんをしていこうと思います。

Gさん:今までは1人で人材育成・教育研修会社研修を受講しましたが、今回は4人チームとしてどう動くかっていうことを考え、なおかつすごく実行しやすい計画に落とし込めたので、職場に帰って仲間たちと実行していこうと思いました。

Hさん:講師や、他事業所の皆さんと意見交換を通して、また自分とは違う意見や視点に触れることができました。また、チームでやっていく上で、コミュニケーションの大切さをこの研修を通して改めて実感したところです。明日また自分の事業所に戻って、これを参考に活かせていけたらなと思います。

Iさん:研修に参加させていただいて、いろんな部署の方と話をして、意見の違いとか、他の方の考え方とかを知ることができたので、とっても充実した2日間でした。どうもありがとうございました。

Jさん:一昨年ぐらいからいろんな研修に参加させていただくことが多くて、その時は他の事業所の方とよくお話することが多かったんですけど、今回の研修は自分の拠点の各職場の方と2日間もお話することがなかったので、改めてこういう一面があったんだな、こういうすごいすてきな考えを持ってられるんだなとか、特に施設長とはこんなに長い時間一緒に話す時間ってほぼほぼなかったので、改めて人となりを知れて、私たちのためにいろいろなことを考えてくださってるとかっていうのを再確認できたとてもいい1日だったと思います。

Kさん:今回私の思いを伝えて、それに沿った形で計画っていうのができました。そういう思いを4人で共有できたことが1番の成果だったと思います。今後はここにいるメンバーとしっかり協力していきたいと思います。お疲れさまでした。

Lさん:2日間を通して自分の思いを他のメンバーに共有したり、答え合わせというか、自分の思いで間違ってなかったんだなと思い、共感してもらえたことがすごく大きかったです。また、実行計画シートも実現可能だなってすごく思えるものができたので、また協力し合いながらいい施設にしていけたらなと思いました。

Mさん:今日は私の話をしてみたいメンバーに来てもらったので、2日間たくさん話ができて、新たな一面を発見できたことが大きな収穫でした。人見知りなのに何事も1番最初にしゃべり出してくれて良いところを見つけたなと思いました。いろんな話をして、今後グループホームが良くなっていくという想像しかできないような話がたくさんできたのでよかったなと思います。ありがとうございました。

Nさん:とても楽しい研修でした。人材育成・教育研修会社の研修に初めて参加させていただいて、あとまた今度8月頃にあると聞いております。また次の研修が今からとても楽しみです。

Oさん:3人で話をしてもうこれが実現できたら本当に理想的だなっていうような計画が出来上がったので、是非実行していきたいなと思ってます。普段なかなかしっかり話すことができないんですけど、この2日間でお2人と思いを伝えたり、聞いたりすることで理解が深まったと思いますので、これからは一緒に施設を盛り上げていけたらと思います。

Pさん:今回の研修を通して、2人の信念とか思いとかが聞けて、普段あまりそういうことを話したりしないんで、なんかもう込み上げてくるもんがあったりして、なんかこれから施設を良くしていきたいなっていう気持ちになりました。帰ったら本当にいいプランができたので、それを実行していきたいなと思ってます。2日間ありがとうございました。

Qさん:一言で申しますと本当にありがたい研修だったなというのと安心感というか、ああ、この2人がいてくれるから、僕が頑張れるんだなっていう安心感を得ることができたなという2日でした。ありがとうございました。

Rさん:2日間ということで、またしても嫌がる2人を引き連れて来たわけですけれども、本当にサブメンバーということでかなり人選を迷ったんですけども、このお2人を連れてきて正解だったなと思います。

あと、この2人と前回行っていた方々と5人で盛り上げていきたいと思います。8月が楽しみです。皆さん、またお会いしましょう。

Sさん:研修に参加して、お互い知らなかったことを知る機会になり、距離が縮まったように思います。他の施設の方の意見も聞けたりして参考になりました。笑いもあり涙もあり、楽しい研修でした。ありがとうございました。

Tさん:私の歴史分析の部分で、なかなか自分の思いも伝えられない自分がいたけども、人材育成・教育研修会社の研修を受けてから、ちょっと自分の気持ちに向かえて、職場の皆さんに対する対応だとかを自分から変えていかないといけないなっていうことをすごく学びました。今回、管理者の思いをお聞きする際に3人で涙を流しながらお話ができたのが良かったです。今回やったことを持ち帰って、しっかり自分の事業所を盛り上げていけたらなと、それは私の責務かなとは思います。ありがとうございました。

追記
参加した皆さん、お疲れさまでした。
感想ありがたく読ませていただきました。
研修の場限りとしないで、気付いたことは行動してください。
西川きよし師匠の名言、「大きなことはできません、ちいさなことからコツコツと・・・」コツコツと・・・は、行動する・・・ですから、

2025年6月6日
社会福祉法人 鶯園
理事長 小林 和彦

ページTOP