理事長ブログ

合併のごあいさつ

社会福祉法人鶯園は、昭和48年に設立され、50年となります。また、千寿福祉会は今年4月の合併により、43年の歴史に幕を閉じました。

合併により法人の事業規模は80億円、事業所数85、従業員1600人、事業エリアも津山市、真庭市、美作市、美咲町、吉備中央町、総社市、神戸市、宝塚市、明石市となっております。

このような規模となった鶯園ですが、当初は50人定員の特別養護老人ホーム1カ所からのスタートでした。

昭和48年の設立ですが、前理事長であります、父、小林敏隆が開設の準備をはじめたのは昭和45年頃、私が10歳の頃でした。

父は、当時、津山市にあります精神科病院の看護助手をして働いておりました。子どもの頃は、その病院に入院している方が、野外活動だったのでしょうか、父と一緒にうちの田んぼで田植えや稲刈りをしておられ、私も一緒にお昼を食べた記憶が残っています。

父は、その時に関わった寛解者の方々のために救護施設をつくりたいと考え、岡山県に何度も相談に行きましたが、残念ながら救護施設の設立には至りませんでした。しかし、相談に行っていた岡山県の担当の方から「そんなに社会福祉事業に熱意があるなら、特別養護老人ホームを設立してはどうか」と言われたことがきっかけとなり、鶯園創設の準備をはじめます。
それが昭和45年、父が35歳くらいの時であり、私はまだ中学校の1年生の頃でした。

父は絶えず、額に汗して働くことを大事にしている人でしたが、そんな父が1年間自宅にこもって社会福祉法人の設立準備の書類作りをしていたことも今でもよく覚えています。その努力が実り、法人を設立できたのが50年前、昭和48年です。

50年前にはじめた事業が、これだけの事業に成長できたのは、ふたつの力によるものと考えております。

ひとつは、父の力ですが、決して父ひとりの力ではなく、ひとりでは絶対にできなかったであろうことも、いろいろな人と出会い、つながり、支えられて実現できた、と思っておりますし、多くの方に力を貸してもらえる人間味が、父の魅力であったと思っております。

そして、もうひとつは、職員の力です。

社会福祉事業は、物を作っている訳でも、物を売っているのでも、ありません。ひとりひとりの職員が、人に対して一生懸命、接することがすべてです。

全職員1600人の内、20年以上勤続の職員が103人在籍してくれています。10年以上の職員では、424人です。ひとりひとりの職員の努力により、今日の法人があります。

これまで社会福祉法人鶯園、千寿福祉会、そして、父を支えていただいた皆さまに、父に代わりまして、あらためてお礼を申し上げます。あわせて、日々、法人を支えてくれている職員にも感謝申し上げます。ありがとうございました。

令和5年4月1日、ひとつになった鶯園として、法人の役職員がともに力を合わせ、多くの方と出会い、つながり、力をお貸しいただき、合併の目的であります、長い人口減少との戦いの中にあっても、地域を支え続けるという使命を全うして参る所存です。

そして、ともに働く職員には、職員の方が成長を実感でき、この職場で働いていてよかったと思える法人を目指して参ります。

2023年4月
社会福祉法人 鶯園
理事長 小林 和彦

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