1:変革を求めない組織・・・
組織はなんのためにあるのか・・・
ピーター・ドラッカー博士は、「企業をはじめとするあらゆる組織が社会の機関である。組織が存在するのは組織自体のためではない。自らの機能を果たすことによって、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。組織は目的ではなく手段である。したがって問題は、「その組織は何か」ではない。「その組織は何をなすべき。機能は何か」である。それら組織の中核の機関がマネジメントである。マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献させるうえで基本とすべき三つの役割がある。
第一に自らの組織に特有の使命を果たすことである。
第二に仕事を通じて働く人を活かすことである。現代社会においては、組織が、生計の源社会的な地位、コミュニティとの絆、自己実現を図る手段である。第三に自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献する役割がある。」(※ピーター・ドラッカー博士 エッセンシャル版マネジメント)と言われています。十分に理解できているかどうかは分かりませんが、私の中で大事にしている 言葉です。
私は既存の団体や組織の活動にはほぼ参加せず、独自の人脈で動いています。
既存の団体や組織では、極端なことを言う者、斬新なアイデア、変革を求める者は煙たがられ、排除されるか自らドロップアウトしていくケースが多いです。
そうなると何が起こるのか・・・、前例を踏襲し、平凡な考えを持つ、既存のやり方に固執する、変わることを良しとしない人たちが大勢をなす組織となり、組織の中では変革は起こらない。意思決定の速度が遅くなったり、調整に時間がかかったり、スピード感が失われます。
最悪なのは、組織を維持することが目的となった組織です。
こんなに変化の多い時代の中で、現状維持は後退しているのと同じことであり、そのままの状態が続けば、やがて取り残され、衰退していくのは当然です。
私は、スピード感が大事です。
即断即決を旨としています。
新規事業や土地の交渉、役所との調整も自分で担当することが多いです。
スタッフに任せて、相手との打ち合わせの結果、持ち帰って理事長に相談します・・・ということがないように、権限を持った者として直接打ち合わせします。
もちろん即断即決できないこともありますが、その場合は、やろうと思えばできるけど、やりたくない・・・というケースが多いように思います。
変革=イノベーションには、発想(パラダイム)の転換が必要です。
従来の発想を変えようとする気持ち、摩擦をおそれない気持ちが求められます。
現状維持のままで良いという組織や組織を維持することが目的になってしまった組織ではそもそも発想を変えようとか、摩擦を起こそう・・という人はでてきませんから、イノベーションから遠ざかり、変われないままです。
大勢に順応する人は、変革とは自分たちの存在意義に脅威を与えるものとして捉えられることも多く、変革を求める者は傍流として扱われます。
このような時代だからこそ傍流が必要とされていると感じています。
追記
「変わらないためには、変わらなければならない時もある」
アラン・ドロン主演の映画「山猫」の中で、マルチェロ・マストロヤンニ演じる没落した貴族のセリフです。
一般社団法人未来研究所臥龍の代表の香取さんが講演で変革について話される時、よくこの話をされ、私も大事にしている言葉です。
昔の映画ですが、お勧めです
2025年6月20日
社会福祉法人 鶯園
理事長 小林 和彦